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私たちの信仰の中心である仏像を後世に伝えるには どのような保存処置が必要なのでしょうか

修理方針の策定

保存修理風景 明古堂は第一に所有者のご意見をふまえ、
外部専門家の指導を受けながら仏像の保存・修理を進めています。
仏像の修理方針を決めるための事前調査を入念に行います
したがって、仏像の修理の進め方はひとつとして同じものはありません。
保存修理風景 ※明古堂では、材料検査などに
使用するさまざまな分析機器
保有しています。

適切な保存処置

修理前

結果として、仏像は金箔などのきらびやかな荘厳や
古めかしい古色仕上げに目をうばわれがちですが、
外からは見ることのできない内部の構造補強がとても重要です。
修理・修復とは外観の荘厳や古色仕上げが目的ではありません。
古代技法(伝統技術)とともに各時代の造像技法や
美術史などの最新の研究を取り入れた総合的な判断にともなう、
適切な保存処置
が必要なのです。

修理中 本像は解体修理により納入品が発見され、
運慶作と判明しました。
現在は国の重要文化財に指定されています。
修理後 称名寺光明院所蔵(神奈川県立金沢文庫保管)
国指定重要文化財 運慶作 大威徳明王像